測度・確率・ルベーグ積分 応用への最短コース(原啓介)
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測度・確率・ルベーグ積分 応用への最短コース (KS理工学専門書) | 原啓介 | 数学 | Kindleストア | Amazon
いま興味があることが確率論どっぷり使うし,それは別にお気持ち確率論でも理解できるんだけど,せっかくだし数学的に厳密な扱いを知っておきたいなーと思って読んでみました.あとコルモゴロフシナイエントロピーとか厳密なウィーナー過程の構成とか知りたいし(この本にはもちろんそこまで載ってませんが).
ルベーグ積分の本で周りの人に定評があるのは名古屋の伸び伸び先生のやつかな?
Amazon.co.jp - 新装版 ルベーグ積分入門 使うための理論と演習 | 吉田伸生 |本 | 通販
確率論だと舟木さんのやつかな?
確率論 講座数学の考え方 (20) | 舟木 直久 |本 | 通販
と思いますが,数学が専門でない人(おれ)にはちょうど知りたい部分がまとまって結構いい本だと感じました.思ったより(失礼)きちんと書いていて勉強になりました(証明が省略されている定理で気になったものは上のふたつを参照しましたw).本格的な本を参照する前に目を通しておくと見通しがかなり良くなりそうです.
(ここは僕個人の話)なんか最近の勉強法,箇条書きにして書いて理解できてる気になってるだけの気がする...繰り返し扱って自分で遊んだりしないと芯から身につきはしないよなぁ.
解くための微分方程式と力学系理論 (千葉逸人)
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解くための微分方程式と力学系理論 | 千葉 逸人 |本 | 通販 - Amazon.co.jp
しばらく古典可積分系を勉強していて,「じゃあ対称性の無い『汚い』系はどう扱うんだ?」と思って手を出した本.力学系理論の概観という感じで非常に面白かったです.カオスすごい.数値計算しながら読むと楽しかった.
メイントピック(?)のくりこみ群による特異摂動は,場の理論や統計力学系でいきなりくりこみ群に出くわす前にここで触れておくと非常に理解しやすくなりそう(くりこみ群が).最後の方のカオス及びの出現の機構(分岐のシナリオ)は少し難しかったですが,カントール集合上を跳ね回るのを記号の列に落とし込むのはなるほどなーーとなりました.というか不動点周りの線形化でここまで理解できるのすごいな(高次元になるとどんどん難しくなるんだろうけど...).
今筆者は可積分性と熱平衡化の関係に少し興味を持っているのですが,そのきっかけの1つになった本です.セルオートマトンとかで遊んだなあ.コルモゴロフ・シナイエントロピー誰か教えて.
https://www.amazon.co.jp/Thermodynamics-Chaotic-Systems-Cambridge-Nonlinear/dp/0521484510
ソリトンの数理 (三輪・神保・伊達)
(70MB)
ソリトンの数理 | 哲二, 三輪, 悦朗, 伊達, 道夫, 神保 |本 | 通販
なんかそろそろ入手困難になりそう.僕は初め大学の図書館で借りたものを読んで,その後吉岡書店にあったソフトカバー版を購入しました.
古典可積分系の1つの統一理論(というと有限自由度系が入ってないし語弊あるか,,,)である佐藤理論の解説書.佐藤は佐藤超関数やらの佐藤幹夫です.著者の3人はそのお弟子さんたちですね.
卒研でソリトンを扱っていて,そのときに読んでいました(佐藤理論自体はかなり抽象論なので,卒研のテーマにダイレクトには結びつかなかったですがw)
ソリトン方程式の有用な解法には逆散乱法や広田の直接法等がありますが,この本は直接法の背後にある無限次元Lie代数を,boson-fermion correspondenceを通して明白にしてくれます.
色々言いたいことはありますが非常に面白い本でオススメです!関連書として,
Amazon.co.jp - 非線形波動 (現代物理学叢書) | 和達 三樹 |本 | 通販
Amazon | Physics of Solitons | Dauxois, Thierry, Peyrard, Michel | Waves & Wave Mechanics
Amazon.co.jp - 波動と非線形問題30講 (物理学30講シリーズ) | 戸田 盛和 |本 | 通販
直接法による ソリトンの数理 (岩波オンデマンドブックス) | 広田 良吾 |本 | 通販 | Amazon
これらを挙げておきます(自分が目を通したことがあるってだけですが,,,)
そうそう,notationをだいぶ自己流に変えているので,そこはご注意ください.
リッカチのひ・み・つ 解ける微分方程式の理由を探る (井ノ口順一)
(34MB注意)
リッカチのひ・み・つ 解ける微分方程式の理由を探る | 井ノ口 順一 |本 | 通販 | Amazon
Riccati型のODEを主な題材として,ODEのLie理論や可積分系に柔らかな口調で導いていく本です.著者の井ノ口さんは他にもLie群・Lie環や可積分系についての本を書かれていますね.Lie理論は,他の記事で紹介する千葉さんの特異摂動の理論でも活躍します.
学部の初めに習うような1階のODEの解法には,簡単な変数分離からテクニカルなものまで色々ありますが,そのいずれにも裏に対称性が隠れていることがわかり,非常に面白いです.1次分数変換はえらい(Schwarz微分ってCFTほんのちょっと齧ったときにも出てきたなあ.Virasoro代数の部分sl(2,C)から関係するんだったかな.).最後の方のKdV方程式の記述で可積分系に導かれる...
ノート公開兼備忘録のためのブログを始めました
こんにちは.某所の物理学専攻のM1(2022/06/12現在)の者です.
本読みの際に取ってきたノートが何冊分か溜まってきているので,せっかくだし公開したいな〜と思い,とりあえずブログの形で初めてみようと思います.GoodNotesに溜まってきているので.
黒背景に白字でノート取ってるから容量がすごく大きいんですよね...閲覧の際はその点留意していただけるとありがたいです.
とりあえずGoogle Driveの共有リンク及びその本のAmazonリンクを貼る,くらいのスタンスでやろうと思っていますが,誰かいい感じのノートの貼り方をご存じでしたら教えていただけたらありがたいです.
ノートは個人で勉強するために書いていたものゆえ,typoや筆者の勘違いにより数学的に不適切な表現等もあるかと思います.気づいた方はコメントをいただけると幸いです.
追記:いざGoodNotes見てみたら最後まで読んでノート取ってるの3冊だけだった...
院試勉強で解いた問題集やイギカワイのノートも貼ろうかなあ.