解くための微分方程式と力学系理論 (千葉逸人)

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解くための微分方程式と力学系理論 | 千葉 逸人 |本 | 通販 - Amazon.co.jp

 

 しばらく古典可積分系を勉強していて,「じゃあ対称性の無い『汚い』系はどう扱うんだ?」と思って手を出した本.力学系理論の概観という感じで非常に面白かったです.カオスすごい.数値計算しながら読むと楽しかった.

 

 メイントピック(?)のくりこみ群による特異摂動は,場の理論統計力学系でいきなりくりこみ群に出くわす前にここで触れておくと非常に理解しやすくなりそう(くりこみ群が).最後の方のカオス及びの出現の機構(分岐のシナリオ)は少し難しかったですが,カントール集合上を跳ね回るのを記号の列に落とし込むのはなるほどなーーとなりました.というか不動点周りの線形化でここまで理解できるのすごいな(高次元になるとどんどん難しくなるんだろうけど...).

 

 今筆者は可積分性と熱平衡化の関係に少し興味を持っているのですが,そのきっかけの1つになった本です.セルオートマトンとかで遊んだなあ.コルモゴロフ・シナイエントロピー誰か教えて.

https://www.amazon.co.jp/Thermodynamics-Chaotic-Systems-Cambridge-Nonlinear/dp/0521484510